突然激しい痛みに襲われるぎっくり腰(急性腰痛)は初めての方であればあまりの痛さにパニックに陥る事もあるかもしれません。
西欧では本格的なぎっくり腰(急性腰痛)は「魔女の一撃」と呼ばれ動くことができず痛みで冷や汗を出す人も沢山います。
ぎっくり腰(急性腰痛)になると病院に行かなければと考える方が多いかと思いますが実は整形外科等の病院に行っても特別な治療は無く痛み止めが処方される程度が大半です。
ぎっくり腰(急性腰痛)は荷物を持ち上げた時などに椎間板に圧力がかかり髄核が後方に移動し周囲の繊維輪が傷つけれら炎症が起こっている状態です。
その為、ズレた髄核を正しく修復するのが正しい治療方法(応急処置)になるのですが発症当初(1日~2日程度)はそもそも痛すぎて体を動かす事も難しいので、わざわざ無理して病院に行ったとしても特に出来る事が無いというわけです。
それよりも当サイトで紹介している自分で腰痛を治すエクササイズの方がより回復に近づく可能性も高いです。
ぎっくり腰の痛みを抑え、腰痛の柔軟性を取り戻すまでの手順を紹介していますので是非参考にしてみてください。
ぎっくり腰(急性腰痛)の治療(応急処置)
まずはじめにぎっくり腰を治療から回復までの手順を紹介していきます。
- STEP1安静期間まずは安静にして可能であればうつぶせ姿勢をとります。また市販の痛み止め(ロキソニン)なども急性期には推奨されています。安静期間は1日~2日とし、できる限り活動する事が望ましいです。
- STEP2うつぶせ寝から腰痛体操うつぶせ姿勢が問題無ければ徐々に状態を反らすエクササイズを開始します。
- STEP3立った状態での腰痛体操持続的な痛みが治まり歩けるようになってきたら立った状態で上半身を反らせる動作を開始します。
- STEP4正しい座り方と腰痛前弯の習得再発の防止も兼ね、腰椎前弯を作り正しい座り方の姿勢矯正を開始します。
- STEP5腰痛組織の柔軟性を取り戻す腰痛体操腰椎組織の修復が出来たらそれまでの反る動作から前に倒す体操に切り替え柔軟性を取り戻します。
安静期間
まずぎっくり腰の発症時は無理に動くことなくベットなどに横になり安静にします。ただし、痛みから過剰に保護し過ぎる事は回復を遅らせるだけなので安静期間は2日間までにするのが良いです。
痛み止めの服用
長期間に渡る痛み止めの服用は推奨されていませんがぎっくり腰の急性期間では精紳安定にも繋がり推奨されています。
ぎっくり腰で病院で処方される痛み止めは薬局で市販されている「ロキソニン」が代表的なので代用可能です。
うつぶせ寝
安静にしている時もうつぶせ姿勢が撮れるのであれば短時間でも良いのでなるべくうつぶせ姿勢をキープするマッケンジー体操その1を開始します。
うつぶせ寝から腰痛体操
うつぶせ姿勢が問題なく取れるのであれば次のステップとして更に上体を起こすエクササイズを開始していきます。
マッケンジー体操その2
エクササイズを開始当初が痛くてもすぐに痛みが治まるのであれば可能な範囲で続けることが回復への近道となります。
マッケンジー体操その3
マッケンジー体操その2が出来るようになれば更に体を反らせる目的でその3に移行していきます。
この体操が出来るようになれば持続的な痛みも大分治まりだします。
立った状態での腰痛体操
マッケンジー体操その3は継続しながら立った状態で行うその4を追加していきます。
正しい座り方と腰痛前弯の習得
マッケンジー体操その4と同時進行で椅子の正しい座り方を習得する姿勢矯正である「猫背と過矯正動作」を行い腰椎前弯を理解し取り入れます。
腰痛組織の柔軟性を取り戻す腰痛体操
ここまでのマッケンジー体操その1~4が正しく行われればぎっくり腰の痛みは治まり、腰椎前弯を意識した正しい姿勢がキープできているかと思います。
以降は日常の生活動作をスムーズに行う為に柔軟性を回復させるエクササイズを開始します。
ただしそれまでの反る動きから前屈のような前に曲げる動きへの切替なので人によっては痛みが再発し酷くなる場合もあるので合わない人は無理に行わないようにしてください。
マッケンジー体操その5
仰向けから両脚を徐々に胸に近づけます。体操始めは腰の中央に痛みがあっても徐々に痛みが治まるのであれば頑なった組織が効果的にストレッチされています。
マッケンジー体操その5で簡単に両膝が胸に付けられるようになったら動きは十分に回復しています。
マッケンジー体操その6
マッケンジー体操その6も2~3週間程度続ければ張を感じる事は無くなります。
マッケンジー体操その7
マッケンジー体操その5や6が無理なく行える事を前提として仕上げの柔軟であるマッケンジー体操その7に移行します。
週に1~2回、就寝前の柔軟性のチェックを目的とする感じで問題ありません。
ぎっくり腰の時の日常生活での注意点
ぎっくり腰の時でも安静にしているのは最初の2日間程度で以降は出来る範囲で各マッケンジー体操の実施を推奨しています。
加えて可能な限りいつも通りの生活をする事が望ましいですがその中で症状を悪化させない為の注意点を紹介していきます。
椅子に座るとき
椅子に座るのはなるべく短時間として背もたれが真っすぐなタイプがおすすめです。
このとき写真のようなランバークッション(バスタオルで代用可)で腰を支えてあげてください。
ベッドや浴槽で足を延ばして座るのは腰椎前弯が維持できないので避けましょう。
前かがみ中腰姿勢での日常動作
歯を磨く、手を洗う、食器洗いなど前かがみ中腰での動作は腰椎椎間板に大きな負担となりますのでできる限り腰痛前弯の姿勢を作ってから行うのが良いです。
動作前の効果的な方法として「ハリ胸&プリけつ」がおすすめです。
荷物の持ち上げ
持ち上げ動作が最も腰椎椎間板への負担が大きいのでぎっくり腰の時はなるべく避けるべきですがどうしても荷物の上げ下げなどを行う必要がある場合は正しい持ち上げ動作を意識した上で取り組みます。
※15キロ以上の重さは避けましょう
くしゃみや咳
くしゃみや咳などは我慢する事も出来ないのでしそうになったらなるべく負担を減らす目的で壁や机、もしくは自分の太ももなどで支えを作りましょう。
コルセットの使用
ぎっくり腰の中で比較的強い痛みがあるなかでも動く必要がある場合、腰痛コルセットにて痛みを抑える方もいるかと思います。
ぎっくり腰の場合は関節のゆがみによって痛みが出ているケースもあるので写真のように骨盤周囲に巻く方が効果的な場合もあります。
このページのまとめ
ぎっくり腰のなり始めはビックリするほどの痛みの為、腰をかばって安静期間を多くしてしまう方も多いです。
ただし実際には2日間程度を上限としてなるべく活動する方が回復が早いとされています。
さらにせっかく自発的に動かすのであればより効果的なぎっくり腰を治す方法となりますので是非参考にしてみてください。