腰痛を予防する正しい物の持ち上げ方と動作前後の姿勢矯正

物を持ち上げる時、腰が丸まった状態と腰椎前弯ようついぜんわんがある状態では前者の方が、はるかに椎間板への負担が大きい事が分かっています。

物を持ち上げる時は腰痛になりやすい動作として最も注意するべき姿勢の一つと言えます。

そこでこのページでは腰痛になりにくい正しい物の持ち上げ方法を具体的な手順を元に解説していきます。

間違った姿勢での持ち上げ動作よる腰椎への負担

姿勢と椎間板にかかる圧力の関係からも物を持つ姿勢は立っていても座っていても最も負担の大きい姿勢になります。

前かがみ中腰姿勢での動作のページでも解説していますが腰痛が発生しやすい時間帯は朝の4～5時間なので午前中に仕事で荷物の上げ下げなどを行う場合はより注意が必要です。

出来れば物の持ち上げは午後以降がおすすめですが仕事となるとなかなか勝手に時間調整を行う事も難しいかと思います。

そこで少しでも腰痛を予防する為に物を持ち上げる動作の前にと後での姿勢矯正がおすすめです。

具体的にはマッケンジー体操その4にある立ったまま体を反らす動作をする事で腰痛を防ぐ腰椎前弯を回復させる事が出来ます。

物を持つ前後ではいったん体を反らす動作を入れる事が腰痛の予防に繋がります。

続いて正しい物の持ち方を手順を踏まえて解説していきます。

荷物の近くで足を適度に広げて腰椎前弯を作ります。

この時、より正しい前弯姿勢を作るのにおすすめなのが医師の松平浩氏が提案する「ハリ胸＆プリけつ動作」です。

事前に作った腰椎前弯を維持したまま、しゃがみ荷物と体を近づけしっかりとつかみます。

バレーボールでレシーブしているイメージです。

腰の力ではなく膝を伸ばして足の力で上げていくイメージです。

この時も腰椎前弯のカーブは意識します。

持ち上げている時も腰椎前弯が正しく作れている事を意識して腰を捻るような動作は控えます。

前かがみ中腰=腰椎前弯が失われた状態で物を持ち上げるのは本当に腰痛を引き起こす危険な動作になります。

腰椎前弯が無い状態で物を持ち上げると腰に無理な圧力がかかってしまい、腰痛で済めばまだ良いですがギックリ腰(急性腰痛)、更には椎間板ヘルニアの可能性も十分考えられます。

腰痛持ちで荷物の上げ下げなどを行う方なども是非、正しい物の持ち方と姿勢矯正をマスターしてください。